2018年5月5日土曜日

恐い話|消えたアメリカ人


私が20代前半の頃。
22歳か23歳の間だったと思う。

突然、目の前の景色が変わった。
今まで見えないものが見えるようになったのだ。

ウワサでは、20歳までにお化けを見なければ一生見ない、というのを昔聞いたことがあるが、20歳過ぎたのに見えるようになってしまった。

その頃は浮遊霊から宇宙人まで。
蛍光色で見えたり、真っ黒に見えたり派手な光景が広がっていた。
まさに、チャンネルが合ってしまったような感覚だ。

その現象は、23歳になったら自然となくなったのだが、
その時印象的だった、エピソードを紹介していこうと思う。

「消えたアメリカ人女性」

友達と日本食料理屋さんで食事していたときのこと。

カウンターの真ん中あたりに二人で座り食事をしていたところ、
男女の二人組がすごくはしゃぎながら入ってきた。

男性は30代くらいのふつうのサラリーマン風。
女性は20代後半くらいに見えるすごく背の高い女性、男性と同じくらいの背丈で170㎝くらいあったと思う。

青いセーターにブルージーンズにトレンチコートを羽織り、
アメリカ人みたいな変わった服装だと思い、しばらく見入ってしまった。

背後にあるハンガーにトレンチコートをかけ、私の一つ空けたとなりの椅子にコーチのハンドバックを投げるように置き、男性と楽しそうにしゃべりながら席についた。


しばらく私は自分の世界にもどり友達と話しこんでいた、ふと横の席をみたときは、
男性が一人で食事をしていたのだった。


きっとトイレにでも行っているのだろうと思っていたが、30分経っても女性は帰ってこなかった。


おかしいと思い何気なく、女の人一緒に来てたよね?
と友達とカウンターで料理を作ってくれるシェフに言ったところ、いえ、最初から男性一人で来てましたよ。とのことだった、、、。

あわわわわわわ。。。。

友達は、女の人と男の人が話しながら入って来たのはわかったけど、姿はちゃんとみていないということだった。


その後、家に帰って朝の4時頃知らない電話番号から電話があった。
恐かったので出なかったが、番号を調べたところ築地あたりの電話番号だった。おそらく間違い電話だろうと思うけど、このタイミングで来られると相当ビビった。


私にはこんなに鮮明に見えていたのに、他の人には全く見えないという不思議な体験だった。その男性はたまに来るお客さんらしく、いつか話してみたいと思う。