2023年10月28日土曜日

死神に目をつけられた女性の話


10年以上前のことです。

知り合いのSさんが、「最近、娘が家に霊がでるって言って、家を出て行ってしまったのよ」

と話していました。

霊のせいで出ていってしまった娘のことが気になっていたのか、頻繁にその話を聞かされていました。

「私はなんとも思ないんだけどね~」と言って、その家には一人で住んでいました。

それから数日たった頃。

いつものように話をしていたSさんの様子がおかしかったのです。

Sさんが真っ黒になっていました。

なにか漆黒の闇に包まれているように真っ黒に見えました。

「えっどうしたんだろう?」と思いましたが、話す様子は、いつもの明るいSさん。元気そうに見えたので、気のせいだと思い、それにはふれず別れました。

それから数日後。

Sさんの娘さんから訃報の連絡をいただきました。

私と会った3日後に不整脈で倒れ、そのまま逝ってしまったそうです。

私は、最後に会ったときの暗闇に包まれたSさんの姿を思い出し、そういうことだったのかと。

もっと真剣に話を聞いてあげればよかったと悔やんでも、悔やみきれません。

思い起こしてみたら、家にいた霊は、じつは死神でSさんを連れていくタイミングを待っていたのかと思います。

他の人のエピソードでも、亡くなる人の家に真っ黒い人影が入っていくというのを聞いたことがあります。

Sさんの場合も、それと同じような現象なのかと思います。